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[ANSYS導入事例]WindowsワークステーションからLinuxクラスタへの移行

ANSYS HFSSで電磁界解析を行っている製造業のお客様に、弊社の計算機クラスタ環境をご導入いただいた事例を紹介します。

こちらのお客様は30台ほどのWindows計算機を所有されていて、それぞれのユーザー様が直接Windows計算機にリモートデスクトップ接続でログインをしてHFSSの電磁界解析を行われておりました。

従来の環境では、お客様が操作になれたWindows環境でHFSSを使用することができましたが、どのユーザー様がどのマシンを使っているかなどがわかりにくいという問題がございました。

そこで弊社より、CentOSおよびIBMのジョブ管理システム『LSF Community Edition』で構築したクラスタシステムをご導入いただき、各ユーザー様が管理ノード兼ファイルサーバーのHFSSから計算ノード群にジョブ投入できるようにしたことで、この課題を解決いたしました。

そのため、LinuxのCLI操作に不慣れなユーザー様もHFSSのGUIで一連のプロセスを完結することができ、新しい環境に困ることなくご使用いただけました。

さらに、納品後にLinuxセミナーを実施したことで、Linuxの操作にも十分慣れていただくことができました。
運用開始後も引き続き、Linux機器管理におけるQ&Aにご対応しております。

 

▼ユーザー様の課題とご要望
・計算機の使用状況を明確化し、稼働率を上げたい。
・操作になれたGUIで計算機を使いたい。

▼ご提供したシステムインテグレーション
・CentOS および LSF Community Edition で構築したクラスタシステムを導入。
 各ユーザーが管理ノード兼ファイルサーバーのHFSSのGUIから計算ノード群にジョブ投入できるようにした。
・LinuxセミナーとQ&A対応により、Linux環境への移行もサポート。

▼導入計算機情報
・管理ノード兼ファイルサーバ
    HPC3000-XCL108FS12R2S
  CPU:Xeon Silver 4214 (12core 2.2GHz 85W) ×1
  Memory:96GB (DDR4-2933 16GB ×6)
      DISK:SATA SSD 960GB ×2 (system /RAID1)
                SATA HDD 6TB ×6 (data /RAID6)
                SATA HDD 6TB ×1 (hot spare)
  OS:CentOS 7.6

・計算サーバ
    HPC5000-XCL224R2S ×3
  CPU:Xeon Gold 6240 (18core 2.6GHz 150W) ×1
  Memory:1.5TB (DDR4-2933 64GB ×24)
      DISK:SATA SSD 960GB ×2 (system /backup)
  OS:CentOS 7.6