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HPCシステムズのエンジニア達による技術ブログ

Tech Blog

2023-05

計算化学

マシンに最適な Gaussian16 をインストールする手順

はじめに 以下では、Gaussian16 の Unix 向けバイナリ版のインストール手順を解説しています。 単に標準的な手順を知りたいだけであればGaussian社公式のインストール手順を読めば事足りるのですが、大学様の計算機センターなどで複数のバイナリをお持ちの場合に、お使いの計算機に適したバイナリを特定する方法や、そこで間違った際のエラーなど、補足情報も以下に記載しています。 計算機の性能を最大限に引き出すロジックを身に着けていただいて、ご業務の時短に活かしていただければ幸いです。 全体的に Gaussianのインストールにあたっては、Gaussian社の公式サイトにある Ins...
計算化学

VASP 6.4.1 : libxcの使用

VASP 6.4.1がリリースされました。実はvasp 6.3.0からlibxcが使用可能なのですが、vasp 6.4.1に最新のlibxc 6.1.0を組み込んで、libxcを使用した場合、実行時間が早くなるかを試験しました。 libxcに関しては、 をご参照下さい。 使い方は簡単で、インプット(INCAR)で GGA=PA としている部分を GGA = LIBXC LIBXC1 = GGA_X_PBE LIBXC2 = GGA_C_PBE と変更するだけで、VASPビルド時にlibxcが組み込んであれば、VASPの内部でlibxcが呼ばれて使用されます。VASPでの使い方等...
DL

サイバーエージェント社の日本語大規模言語モデルを動かしてみた

サイバーエージェント社の日本語大規模言語モデルをDGX-1(DGX-OS6)で動かしてみた。
HPC

第4世代 インテル Xeon スケーラブル・プロセッサー ベンチマーク

※2023年5月17日に改めて公開いたしました。 ベンチマーク報告書(PDF)のダウンロードはこちらからどうぞ! 概要 2023年1月10日(日本時間11日)、第4世代 インテル🄬 Xeon🄬 スケーラブル・プロセッサー(開発コード名:Sapphire Rapids)がリリースされました。「Intel 7」製造プロセスにより微細化され、1ソケットに最大56コアを搭載可能になったことに加え、CPU間のUPI接続がCPUあたり最大4本に増加し、その速度が16 GT/sに向上しました。また、新たにDDR5-4800のメモリに対応して、より太いメモリ帯域に進化しました。さらに、データ移動のための...
計算化学

VASP 6.4.1 : on the fly 機械学習力場

vasp 6.4.1がリリースされましたが、このバージョンで特に強化されているのが、機械学習力場の機能部分です。この機械学習力場を上手く活用すると、大変な計算時間の短縮になるので紹介します。 機械学習力場というと、「力場で計算した結果は信用出来ない」とか、「機械学習ならGPUが必要でしょ?高価なGPUは購入予定が無いので。」といった事を思われるかもしれません。力場の使用に関しては、自分が計算したい系を扱った力場で適切なものを選択するのが大変で、その選定や差異などをチェックするところでとても手間と計算リソースを消費する為、力場で計算する事で省力化可能より手間が大きくなりそうに思えるという事はあ...