今回ベンチマークを行うアプリケーションはAmberです。
Amberは生体分子シミュレーション用アプリケーションです。(公式HP)
Amber は 有償のSolverと無償のツール群(AmberTools)に分かれており、SolverのビルドにはAmberToolsのビルドも必要になります。
2018年4月3日時点での最新版は、Amber(Solver)、AmberTools 、共にVersion 18となります。
この Amber 18 & AmberTools 18 の組み合わせですが、
インテル🄬 Parallel Studio XE 2018と相性が悪く、ビルド中に
” このVersionのIntelCompilerは使用できません ”
という内容のメッセージが表示され、ビルドプロセスが停止してしまいます。
そのため、このAmber18の検証のみ、インテル🄬 Parallel Studio XE 2017 Update 7を使用しました。
さて、では実際のベンチマーク結果を見ていきましょう。
今回のベンチマーク環境は以下となります。
第2世代環境 (第2世代インテルXeonスケーラブルプロセッサ) |
第1世代環境 (第1世代インテルXeonスケーラブルプロセッサ) |
|
CPU | Xeon Platinum 8268 x 2 ( 2.9GHz/24Core ) x 2 | Xeon Gold 6154 ( 3.0 GHz/18Core ) x 2 |
Memory | 192 GB :16 GB( DDR4 2933 MHz ) x 12 | 92 GB :8 GB( DDR4 2666 MHz ) x 12 |
HDD | SATA 1TB HDD x 1 | SATA 1TB HDD x 1 |
OS | CentOS 7.5 | CentOS 7.4 |
Compiler | インテル🄬 Parallel Studio XE 2017 Update 7 | |
MPI | インテル🄬 MPIライブラリー 2018 Update 2 | |
BLAS | インテル🄬 Parallel Studio XE 2017 Update 7同梱のMKL | |
AMBER | Amber18 patch 4 AmberTools 18 patch 9 | |
Input | Cellulose_production_NVE ( 参考HP ) |
結果ですが、以下のようになりました。
表中一番右の列は性能比で、第1世代環境の性能を100とした場合の第2世代環境の性能値となります。
Amber 18 Cellulose_production_NVE |
第2世代環境 ( Platinum 6286) |
第1世代環境 ( Gold 6154 ) |
性能比 (第1世代環境=100) |
1node 8core | 1.220 | 1.200 | 101.7 |
1node16core | 2.220 | 2.170 | 102.3 |
1node32core | 3.780 | 3.520 | 107.4 |
第2世代環境は第1世代環境に比べて仕様上のCPU動作周波数が 0.1 GHz 低いのですが、ベンチマークでは同等以上の結果が得られました。
この結果の原因は、やはりTurboBoost上昇値の影響が大きいと推測しています。
弊社HPにて、Amber を含むベンチマーク結果について、測定データを増やした、より詳細な報告書を公開しております。
興味のある方は、こちらのサイトも是非参照ください。