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Arm AGI CPU は HPC にも使えるか?

こんにちは!HPC事業部 技術グループのnabeoです。

週末にびっくりするニュースが飛び込んできました。Arm社が新しいCPUをローンチするとのこと。今までIP周辺に取り組んでいたArm社が、CPU自体も手掛けるという変化に衝撃を受けましたが、それに加えて、スペックもハイエンドな内容になっているので、HPCに身を置く者として気になって調査しています。上記ページでは、Agentic AIのワークロードを捌くストーリーが謳われていますが、HPC にも使えたら楽しいかな…?(※著者は新しいCPUが出るとHPLとかでベンチマークしたくなる病気を患っているようです)

スペック特徴を見てみる

ブログで発表されたスペックに近い、現行世代 Intel Xeon プロセッサーと AMD EPYCプロセッサーを並べてみます。

  Arm AGI CPU Intel Xeon® 6980P AMD EPYC™ 9825
メーカー Arm Intel AMD
製造プロセス 3 nm 3 nm 3 nm
コア Arm Neoverse V3 core Redwood Cove Zen 5c
コア数/CPU 136 128 144 ※1
L2キャッシュサイズ/コア 2 MB 2 MB 1 MB
動作クロック Up to 3.7 GHz Up to 3.9 GHz Up to 3.7 GHz
メモリレイテンシ Sub 100 ns (記載なし) (記載なし)
メモリ帯域 6 GB/s /core 6.6 GB/s /core
(8800 MT/s /CPU ×12 channel)

4.26 GB/s /core
(614 GB/s /CPU)

メモリ規格 Up to DDR5-8800 Up to DDR5-8800 Up to DDR5-6400
PCIe 96x lanes Gen 6 96x lanes Gen 5 128x lanes Gen 5
CXL対応 3.0 2.0 2.0
TDP 300 Watt 500 Watt 390 Watt

※1 同世代での最大コア数は EPYC 9965 の192コアです。

 

Arm AGI CPUが、HPCの視点で興味深いのは次のところです:

  • メモリ帯域が太い
    6 GB/s /core は Intel Xeon 6 で MR-DIMM をフルチャンネル搭載したときに匹敵する太さです。
  • コア数がハイエンド級
    128超のコア数として、まずは同程度のコア数帯と言えるかと思います。
  • L2キャッシュは多め
    Intel Xeon 6 と同程度です。
  • PCIe対応バージョンが高い
    Gen 6 は最先端です。
  • CXL対応バージョンが高い
    CXL 3.0 は最先端です。
  • TDPがだいぶ小さい
    全体スぺック的には Intel Xeon 6980P に近いですが、それと比べるとTDPは60%程度に低くなっています。

HPCから見て、気になるところ

スペックを調べていると、まだ気になるところが残っています。主に、コア性能についてです。

  • 何FLOPSを発揮できるコアなのか?
    Arm Neoverse V3 core は SVE2 対応となっています。configuration optionsによると、ベクトルデータパスは 2x128bits か 4x128bits の選択肢があるそうです。512bit演算を短いサイクルで回せるコアが、HPC的には欲しいところ…。
  • 2ソケット構成はできるのか?
    Xeon 6 や EPYC 9005 でベンチマークしている経験からすると、192並列でも性能向上が得られるシミュレーションもあるので、そういう用途については2ソケット構成も欲しくなります。執筆時点の Reference Server はいずれもノードあたり1ソケット構成になっています。

今日現在、一報が出たのみで、詳細や続報はまだまだこれからと思います。引き続きウォッチしていきます。

 

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博士(工学)。並列プログラムの開発や高速化に興味を持ち、ベンチマークや技術解説を担当。2011年頃からGRRMにも関わり、システム構築や運用サポートに従事。

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