背景:
大容量データサービスの拡大に伴い、これまで基幹網で使用されてきた10GbEがアクセス網でも構築されるようになっています。
また、FTTHにおいても、10GE-PONの研究・開発が進められているなど、加入者へ高速大容量通信網を提供するための取り組みが加速しているので、現行の検証手段(Ping Loopテスト)は評価条件に満たないと認識しており、スピード実際値も測るべきと考えております。
使用ツール:Iperf3
検証条件:
- TCPウィンドウサイズ:921600KB
- 通信時間 :120秒
- ジャンボ パケット :9014Bytes
検証ステップ:
- クライアント⇒サーバー120秒連続通信(クライアント発信/サーバー受信)
- 2段階:サーバー⇒クライアント120秒連続通信(サーバー発信/クライアント受信)
- テスト終了後、通信スピード平均値を基づく、検証対象の状態を評価します。
- 10GbEの理論値(10 Gbit/s)に誤差±1Gbit/s以内の場合、異常なしと判断しています。
通信環境:
10GbE通信可能のPC一台を設置(サーバー)
10GbE通信可能のスイッチを経由して
検証対象に繋ぎます(クライアント)
実際画面:
Case.1:自作PXEサーバー
主な仕様:
CPU:Intel Atom C3958
MB:Gigabyte MA10-ST0-SI
Net Card:Intel X550T1BLK
送信スピード:9.88 Gbit/s 受信スピード:5.82 Gbit/s
調査結果:検証対象の10Gカード挿してるPCIスロットレーンと一部ストレージレーン共用していたため、通信速度が落ちていた。
Case.2:GPU3-10U64SP19-16-X4214G220-H11N-2473評価機
主な仕様:
CPU:Intel Xeon Silver 4214R
MB:Supermicro X11SPA-TF
送信スピード:9.87 Gbit/s 受信スピード:9.89 Gbit/s
2.5GbE LANポート通信検証の場合:
Case.1:Vecow SPC-7100
主な仕様:
CPU:Intel Core i7-1185G7E
MB:N/A
送信スピード:2.48 Gbit/s 受信スピード:2.22 Gbit/s
Case.2:IPC-R590TIC-TV2N
主な仕様:
CPU:Intel Core i9-11900K
MB:ASRock Z590 Taichi
送信スピード:2.48 Gbit/s 受信スピード:2.48 Gbit/s
1GbE LANポート通信検証の場合:
Case.1:Cincoze P2002E-i5-R10
主な仕様:
CPU:Intel Core i5-6300ZU
MB:N/A
送信スピード:949 Mbit/s 受信スピード:942 Mbit/s
Case.2:GPU3-10U64SP19-16-X4214G220-H11N-2473評価機
主な仕様:
CPU:Intel Xeon Silver 4214R
MB:Supermicro X11SPA-TF
送信スピード:949 Mbit/s 受信スピード:949 Mbit/s
結論:
上記、Iperfを使用した計測方法でLANの通信速度は問題無く測定できました。
実際に通信速度がどのくらい出ているかを実測するとき、この記事が参考になれば幸いです。