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[ANSYS導入事例]ANSYS RSMによる解析処理のバッチ実行環境

ANSYS CFX で流体解析を行っている製造業のお客様に、弊社の計算機をご導入いただいた事例を紹介します。

こちらのお客様はユーザー端末で ANSYS Workbench を起動して ANSYS CFX をご使用なさっておりました。
従来の環境では、モデリングからメッシュ作成、解析、結果評価までの一連のプロセスを GUI で実行できる反面、プリポストとソルバー双方のライセンスを消費してしまうため、解析実行中にはプリポスト処理を実施できないという課題がございました。

また、「プリポストはGPUが必要」「計算はCPUコアとメモリが必要」といったかたちでANSYSの一連のプロセスにおいて必要となるマシンリソースは違います。

そこで弊社より計算専用ノードをご導入いただき、『ANSYSリモート解析マネージャー(ANSYS Remote Solve Manager:ANSYS RSM) 』をセットアップすることで、この課題を解決いたしました。
ANSYS RSM は ANSYSアプリケーションから、クラスタ環境にセットアップしたジョブスケジューラへ解析処理をジョブ実行させることができるソフトウェアです。ユーザー端末の ANSYS Workbench から ANSYS RSM で計算専用ノードに解析処理をジョブ投入できるようにセットアップすることで、プリポスト処理と解析処理を実行するマシンを分け、ライセンスとマシンリソースを効率よく活用いただけるようになりました。

▼ユーザー様の課題とご要望
・解析実行中にはプリポスト処理を実施できない

▼ご提供したシステムインテグレーション
・計算専用ノードを導入し、ANSYS RSM経由で解析をジョブ投入できる環境を構築
   解析実行中でもユーザ端末でプリポスト処理を実行可能とした

▼導入計算機情報
・クラスターホスト
    HPC5000-XBW216R2S
  CPU:Xeon E5-2640 v4 (10core 2.4GHz 90W) ×2
  Memory:128 GB (DDR4-2400 16GB ×8)
      DISK:SATA HDD 1TB x2 (RAID1)
                SATA HDD 6TB x2 (RAID1)
                SATA HDD 6TB x2 (RAID1)
              SATA HDD 6TB x1
  HCA:InfiniBand FDR
  OS:Windows Server 2012 R2

・クラスタークライアント 
 HPC5000-XBW216R2S
  CPU:Xeon E5-2640 v4 (10core 2.4GHz 90W) ×2
  Memory:128 GB (DDR4-2400 16GB×8)
      DISK:SATA HDD 1TB x2 (RAID1)
  HCA:InfiniBand FDR
  OS:Windows Server 2012 R2