プログラムの制限

このページでは, Gaussian 03に存在する様々なサイズ制限に関する概要を示します。これらの制限は次元宣言が固定されていたり,アルゴリズム設計上生じるものであり,それらが合わさったことで実行できる計算のサイズやタイプが制限されることになります。

Z-matrizの制限

Z-matrixのサイズには制限があり,変数の最大数や最大原子数があります。最大で20000実原子(ゴースト原子は含むが,ダミー原子は含まない),最大20000Z-matrix中心(原子,ゴースト原子,およびダミー原子)に制限されています。さらに,最適化で指定できる変数の最大数は,Bernyアルゴリズムでは制限がありませんが,Murtaugh-SargentやOpt=EF最適化では50まで,Fletcher-Powell 最適化では30までという制限があります。

基底関数系の制限

Gaussian 03システム全体を通し,基底関数の制限は2つの方法で顕著になります。そのうち主な制限に,積分評価プログラム内で現れるものがあり,原始ガウス関数の数とそれらの原子軌道基底関数の結合手法に制限があります。次にいくつかの古めの積分評価手法で用いることのできる基底関数の総数は,必要次元量により制限が課せられます。

積分プログラムの制限

積分プログラムの制限を完全に理解するためには, Genキーワードで説明されているコンセプト(非標準基底のインプット)をある程度理解している必要があります。ここで専門用語を用いると,制限は次のようになります:全原始殻の最大数は60000,原始d-殻の最大数は20000,原始f-殻およびより高次の殻の最大数は20000,短縮殻の最大数は20000,短縮の最大次数は100までになります。

その他積分プログラム中に現れる主な制限としては,積分ラベルをパックする段階にあります。これらの制限は2電子積分を書き出す場合にのみ存在しますが, SCF=Directを用いれば(Gaussian 03ではデフォルト)この制限を完全に避けることができます。通常,ディスク領域の制限があるので,その制限に達する前にDirect法を使うことになります。

Raffenetti (“PK”) 保存モード [574]でなく従来型の積分保存手法を用いた場合,2電子積分(μν|λσ) の添字 μ, ν, λ, σ が計算機1ワードにパックされます。1ワードはUNIXバージョンでは8-bit,UniCOS バージョンでは16-bitです。これにより事実上このモードでの従来型計算では,基底関数の数はUNIX上では255個までに制限されます。Raffenettiモードを選択した場合(SCF=Conventional の場合で,Tran=Conventional, Stable=Complex, CASSCFも指定した場合を除く),2つの線形化添字(μν) と (λσ) (ここで (μν=(μ(μ-1)/2)+ν)が1ワードにパックされます。この場合,32ビット計算機システムでの従来型計算では361基底関数に理論的に制限されます。これらの制限はDirectアルゴリズムには適用されません。

SCFおよびPost-SCFの制限

次元制限があるリンクは少しのみです。RHF, UHF, ROHF, DFT, MP, CI, QCISD, CC, BD 計算ではDirectアルゴリズムを用いれば制限がありません。複素HF計算では180基底関数,複素MP2計算では事実上メインメモリのO(N3)ワード必要となり,f関数までに制限されます。GVBプログラムでは100ペア軌道までに制限されますが,これは実際上は問題になりません。

残りの制限は,SCF=DMでは255基底関数までに制限されますが,SCF=QCはDirect SCFで用いると次元の制限がありません。Link 903 (in-core MP2) ではO(N3) のメインメモリが必要です。

NBOの制限

NBOは200原子,10000基底関数までに制限されます。

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