このキーワードでは,計算における分子対称性をコントロールします。対称性を用いる場合には,計算を実行する前に分子を回転させて標準配向(standard orientation)と呼ばれる異なる座標系に変換します。微分値はオリジナルの(入力(input))配向に戻されます。軌道は標準配向で出力されます。プロパティや電荷分布に対するインプットは標準配向で指定します。
NoSymmetryキーワードを用いると,座標の再配向を行わず,Z-matrix 配向で全ての計算を実行します。デフォルトでは,対称性を可能な限り用います。それにより,必要なCPU時間,ディスク容量,I/O処理を減らすことができます。対称性を完全に無効にするためにはNoSymmを,修正して用いるためにはSymmキーワードでオプションを指定します。
積分対称性の利用 (プチリスト”petite list”の利用)をIntにすると有効に,NoIntにすると無効にします。これはInt=[No]Symmと同義です。
積分導関数評価での対称性の利用を, NoGradにすると無効に,Gradにすると有効にします。
SCFでの N3 対称性の利用(GVB計算でのみデフォルトで用いられます)をNoSCFにすると無効に,NoSCFにすると有効にします。SCF=NoSCFはGuess=LowSymと同じであり,全ての既約表現を結合することになります。
プログラム開始時において対称性を決定する際,緩いカットオフを用いるようにします。これはあまり良くない入力構造を用いている場合に向いています。Tightにすると,通常の判定条件を用います(デフォルト)。
構造最適化中に点群・配向を追随させます。
用いる対称性は指定した点群までとします。
軸を指定して,部分群を指定しやすくします。
他のが無効であっても(例えばmassageを用いている場合),対称性を有効にします。これは誤った解を求めてしまうかもしれないので,行っている内容を理解している場合にのみ用いるようにしてください。
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