化学計算ソフトウェアで有名なAMBER、GROMACS、Gaussian に
誰もが簡単に使えるよう機能をプラス!
シミュレーションが手軽にできるようになります。
MDシミュレーションは、分子を作成し、分子を配置して系を作成し、平衡化して、トラジェクトリを解析し…と多くの手続きからなっています。この複雑さゆえ、専門の研究者ですら1日がかりの作業になることが多々ありました。
本ソフトウェアでは溶液中の各分子構造ファイルとちょっとした設定だけで計算を始めることができます。分子の配置からMD計算、そして解析計算まですべて自動化! 待っているだけで答えが得られます。
計算自動化の恩恵は時間に現れます。手作業で行う場合、あれこれと試行錯誤することが多く、結果的に1日に評価できる材料・解析項目は限られてしまいます。
本ソフトウェアを使用すれば、材料の種類や濃度を変えた計算を次々と実行することができます。例えば、1日で480の電解質材料の評価※が可能です。
※ Intel Xeon E5-2690 2.90GHz x2(16コア)計算機10台の構成で実行時。
溶液系の計算を始めるには、分子の作成、力場の設定、溶媒分子の配置など多くの手続きを、さまざまなプログラムを駆使して準備する必要がありました。
QMMM plusではこれらの手続きをすべて自動化。分子構造ファイルと温度や圧力といった溶媒環境情報を準備するだけで計算を始めることができます。ユーザは計算が終わるまで待っているだけでよく、溶液中のエネルギーやスペクトルなどの物性が自動的に計算されます。
計算スタイルを選択するだけでシミュレーションの設定が自動的に行われます。もちろん、平衡化MDを高速なGROMACSで行い、ab initio QM/MMによるサンプリングMDをAMBER+Gaussianで実行するなど、計算手続きを細かく指定することもできます。
計算手続きの途中から実行することが可能です。
こんな時に便利です。
他に優先させたい計算ができたときや、計算機のトラブルなどで、計算を中断させてしまった場合でも、正しく計算された部分の続きから計算を再開させることができます。
分子数が異なるだけの計算の場合、分子の力場設定ディレクトリを残した状態で計算を始めれば、力場設定処理が省略され、指定分子数で溶媒分子配置以降の処理が自動実行されます。
量子化学解析機能では、たくさんのGaussianアウトプットファイル使用した統計解析ができます。
エネルギーや双極子モーメントの平均値のほか標準偏差も計算されますので、分子構造の硬さ・柔らかさなど、新しい視点での現象理解が可能になります。
溶媒中で取りうるさまざまな構造に対して評価することで、電子状態の変化しやすい箇所を特定することができます。
孤立系の量子化学計算では、線スペクトルしか得られませんが、溶液中のさまざまな構造に対する量子化学計算の結果を統計処理することで、実際のスペクトルに対応する幅を持ったスペクトルを評価することができます。
自動計算プログラム SOLUTION の使い方を説明します。
溶質分子や溶媒分子はGaussViewなどで使い慣れたツールで作成することができます。
分子構造ファイルと分子数を指定し、温度などの計算条件を指定するだけで、設定完了です。
MD計算に詳しい方であれば、MD計算過程の細かい指定も可能です。
コマンドはたった1行。あとは計算が終わるまで待つだけです。
計算結果はHTML形式で出力されますので、ブラウザで一覧することができます。
計算データはタブ区切りの数値データファイルとして出力されますので、お使いの表計算ソフトウェアなどを使って表示・加工することができます。
Red Hat Enterprise Linux 6.x または CentOS 6.x、および、下記ソフトウェア
ソフトウェア | |
---|---|
Python 2.6 | ◎ |
LSF, LAVA, Grid Engine のいずれか※1 | ○ |
Gaussian09※2 | ○ |
AMBER14※3 | ○ |
AmberTools14 | ◎ |
GROMACS 4.6または5.0 | ◎ |
acpype.py | ◎ |
Open Babel 2.x※4 | ◎ |
Gnuplot※5 | ○ |
Image Magick※5 | ○ |
◎=必須 ○=推奨
※1 複数ノードで計算する際に必要になります。プログラム内で呼び出されるAMBER等の外部プログラムがジョブスケジューラによって投入されます。
※2 力場処理(原子電荷)の精度が向上します。また、ab initio QM/MMによるMD計算や解析計算をする場合に必要になります。
※3 古典MD計算が高速化されます。
※4 Open Babel 2.2.3にて動作確認しています。
※5 グラフ画像の自動生成をする際に必要になります。gnuplot 4.2 patchlevel 6, ImageMagick 6.5.4-7 にて動作確認しています。他のバージョンでは正常動作しないことがあります。
機能 | ツール名 | 説明 |
---|---|---|
MD自動計算 | SOLUTION | MD計算や量子化学計算を活用した溶液シミュレーションの実行※1 |
sander_plus | Sanderの機能拡張版※2 | |
MD解析 | AMBINFO | AMBERのアウトプットファイルから情報を抽出 |
GMXINFO | GROMACSのアウトプットファイルから情報を抽出 | |
TRJ2GJF | AMBERトラジェクトリからGaussianインプットを作成 | |
量子化学ツール | GAUEDIT | 複数のGaussianのインプットファイルを一括編集 |
GAUCUBE | 複数のGaussian cubeファイルから平均分布のcubeファイルを生成 | |
GAURUN GJOB GJOB-KILL | 複数のGaussianインプットファイルをジョブ投入 | |
量子化学解析 | GAUINFO | 複数のGaussianのアウトプットファイルから情報を抽出 |
レポート | - | 解析結果を成形して出力 (SOLUTION, AMBINFO, GMXINFO, GAUINFOに装備) |
※1 Sander plusをGaussianと組み合わせて使用するためのsander_plus補助プログラム(名古屋大学長岡研究室)が付属します。
※2 Sander (AmberTools14) に任意の量子化学計算ソフトウェアを接続するための機能を追加したものです。AmberTools14のライセンスに基づき、GPL (GNU General Public License) での提供となります。
QMMM plus |
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100万円 / 1ノード ( アカデミック 40万円 ) |
※ 表示価格は税抜価格です。
※ 保証期間は購入後1年間となります。ソフトウェアの活用方法に関するサポートは別途「QMMM plus 使い方サポート」をご利用ください。
QMMM plus 使い方サポート | ||
---|---|---|
メールサポート | 出張サポート | |
内容 | 質問メール対応(ひと月あたり4回) + 使い方セミナー受講(初回のみ) ※1 | 対面での質問対応 ※1 |
価格 | 80万円/年 | 25万円/日 (10時~18時) |
※1 遠隔地での実施の場合は別途出張費が発生することがあります。
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