G1
G2
G2MP2
G3
G3MP2
G3B3
G3MP2B3

Description

これらの方法キーワードを指定すると, Gaussian-1(よく口語的にG1として知られています)[80,81],Gaussian-2 (G2) [82], Gaussian-3 (G3) [84]法で高精度エネルギー計算を行います。G2MP2と指定すると,G2(MP2)として知られているG2の修正バージョンを行います。これは基底関数拡張補正でMP4を用いる[83]代わりにMP2を用いるというもので,完全G2法とほぼ同程度の精度を計算コストを相当減らして得ることができます。G3MP3は同様にG3(MP2)法[85]の修正バージョンです。G3の改良型にB3LYP構造と振動数を用いるものもあり[86],これはG3B3 またはG3MP2B3で指定できます。

これらの方法は, 複合的なエネルギー計算で,いくつかのあらかじめ決められた計算を指定した分子系で行うというものです。これらのキーワードを指定すると,全て自動的に個々のステップが実行されます。そして最終計算エネルギーが出力中に表示されます。これらのキーワードを用いる際は,基底関数を指定する必要はありません。

Opt=Maxcyc=nあるいはQCISD=Maxcyc=n キーワードをこれらのキーワードとあわせて用いると,最適化あるいはQCISDサイクルの最大数を指定できます。

W1ジョブでは標準的な方法を用いて同位体を指定する必要があります。しかし異なる条件下での完全計算を再実行するために,ReadIsotopesオプションも残っています(例を参照してください)。

Options

ReadIsotopes

代わりとなる温度,圧力や同位体を指定します。デフォルトは,298.15 K, 1気圧,最も豊富な同位体です。これらは次のようなフォーマットで別のインプットセクションとして与えます

     	temp pressure [scale]    値は実数でなければなりません
     	isotope mass for atom 1    <原子1の同位体質量>
     	isotope mass for atom 2    <原子2の同位体質量>
     	...
     	isotope mass for atom n    <原子nの同位体質量>

ここで,temp, pressure, scaleは,熱化学解析で用いる求めたい温度,圧力と振動数データのスケール因子(オプション)です(scaleが省略されるか,0.0にした場合には,選択した方法によって決められたデフォルト値を用います)。これらの値は実数でなければなりません。残りの行では,分子中の各原子の同位体質量を,分子指定セクションの原子順で指定します。原子質量に整数を用いた場合,自動的に対応する実在の正確質量を用います(たとえば,18と指定するとO18を用いることになり,Gaussianは17.99916の値を用います)。

Restart

部分的に完了した計算をチェックポイントから再開します。ReadIsoと組み合わせて用いると,異なる熱化学パラメータや同位体を用いて高速にエネルギー計算を行うこともできます。

StartMP2

指定したチェックポイントファイルに,HF/6-31G*最適化構造でのHartree-Fock振動数計算の結果が保存されてあるものとし,その点からG2計算を開始します(Geom=AllCheckも含みます)。

Examples

計算サマリ出力

構成ジョブステップの全出力の後に,これらの方法での結果が表として出力されます。以下にG2計算の出力例を示します:

Temperature=       298.150000   Pressure=             1.000000
E(ZPE)=               .020511  E(Thermal)=            .023346
E(QCISD(T))=       -76.276078   E(Empiric)=           -.024560
DE(Plus)=            -.010827   DE(2DF)=              -.037385
G1(0 K)=           -76.328339   G1 Energy=          -76.325503
G1 Enthalpy=       -76.324559   G1 Free Energy=     -76.303182
E(Delta-G2)=         -.008275   E(G2-Empiric)=         .004560
G2(0 K)=           -76.332054   G2 Energy=          -76.329219
G2 Enthalpy=       -76.328274   G2 Free Energy=     -76.306897

最初に温度と圧力が表示され,次にG2エネルギーを計算するために用いられる様々な構成成分が続きます。出力の最後には,0 Kと指定した温度でのG2エネルギー(後者は単にゼロ点エネルギー補正だけでなく全熱補正が含まれます),エンタルピーとGibbsの自由エネルギーのG2理論予測(ともに熱補正されたG2エネルギーを用いて計算されます)があります。なおG1レベルでの同様の予測量もこのサマリセクション中で出力されてあります。

ここでのエネルギーラベルは次のような意味です(G2を例として用いています):

G2 (0 K)
ゼロ点補正電子エネルギー: E0 = Eelec + ZPE

G2 Energy
熱補正エネルギー :E = E0 + Etrans + Erot + Evib

G2 Enthalpy
G2予測エネルギーを用いて計算されたエンタルピー: H = E + RT

G2 Free Energy
G2予測エネルギーを用いて計算されたGibbsの自由エネルギー: G = H – TS

異なる温度での計算の再実行

次の2ステップジョブでは,異なる温度で別の(非常に高速な)G2計算を実行する方法を示します。

%Chk=formald
# G2 Test
     
G2 on formaldehyde
     
0 1
molecule specification  <分子指定>
     
--Link1--
%Chk=formald
%NoSave
# G2(Restart,ReadIso) Geom=Check
     
Repeat at 300 K
     
0,1
     
300.0 1.0
isotope specifications  <同位体指定>
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