Gaussianでは3種類の分子力学法が利用可能です。これらはONIOM計算用に実装されているものですが,独自で利用することも可能です。このキーワードを用いる際には基底関数を指定する必要はありません。
以下に示す力場が利用可能です:
AMBER: 文献[37]のAMBER力場を用います。実際のパラメータ(parm96.dat)は文献で公表されているものから少し更新されており,このAMBERウェブサイト(amber.scripps.edu)にある最新のバージョンをGaussianでは用いています。
DREIDING: 文献[38]のDREIDINGの力場を用います。
UFF: 文献[39]のUFF力場を用います。
分子指定インプット中で指定していなければ,どの分子力学力場を用いていても電荷はデフォルトでは原子にアサインされません。オプションを利用することにより,初期ポイントでの電荷をQEq アルゴリズムを用いて評価できます。次のようなオプションでコントロールします:
QEq法[40]を用いて全原子に電荷をアサインします。
ユーザーがインプットで特定のタイプを指定しなかった原子に対してのみQEq電荷をアサインします。
電荷がゼロである全原子(つまり,タイプがない,あるいはタイプがあるがインプットで電荷がない原子)にQEq電荷をアサインします
用語: Gaussianには上述リストの組み込み力場に対して組み込みパラメータが用意されてあり,これらをhard-wired パラメータと呼びます。ユーザーによってインプットストリームで指定された(もしくは以前のジョブのチェックポイントファイルから読み込まれた)パラメータはsoftパラメータになります。デフォルトでは,この関連オプションは与えられておらず, hard-wiredパラメータが用いられる唯一のパラメータです。
インプットストリームから追加パラメータを読み込みます。hard-wiredパラメータが読み込み・softパラメータよりも優先されます。よって,読み込みパラメータは,対応するhard-wiredの値が存在しない場合にのみ用いられます。hard-wiredパラメータ内でのワイルドカードマッチは,softパラメータより優先順位が高くなります。これはsoftパラメータが同じ項目に厳密にマッチしていてもそのようになります。hard-wiredパラメータマッチより優先したい場合には,SoftFirstを用いてください。
インプットストリームから追加パラメータを読み込みます。ソフト(読み込み)パラメータはhard-wiredパラメータより優先されます。
インプットストリームから追加パラメータを読み込み,そのパラメータしか用いません。hard-wiredパラメータを無視します。
チェックポイントファイルからパラメータを読み込みます。チェックポイントファイルに存在する非標準(soft)パラメータは,HardFirstが指定されていない場合には,対応するhard-wiredパラメータより優先されます。
チェックポイントファイルにあるパラメータを無視します。
(hardやsoftパラメータから構築された後)パラメータに対する修正と追加を読み込みます
パラメータをワイルドカードで指定することができるので,与えられた構造にマッチするようなパラメータを1つ以上指定してしまう可能性があります。力場にあいまいさがある場合,デフォルトでは計算を中止します。以下のオプションで,複数マッチしたパラメータの取り扱いを決めることができます:
必要なパラメータに対して等しいマッチがある場合,最初に見つかったものを用います。
必要なパラメータに対して等しいマッチがある場合,最後のものを用います。
AMBER計算では,標準の分子指定セクション内で通常の表記法を用いて,原子タイプを明示的に指定する必要があります。
C-CT Specifies an SP3 aliphatic carbon atom. <SP3脂肪族炭素原子を指定>
C-CT-0.32 Specifies an SP3 aliphatic carbon atom with a partial charge of 0.32. <部分電荷0.32を持つSP3脂肪族炭素原子を指定>
O-O--0.5 Specifies a carbonyl group oxygen atom with a partial charge of -0.5. <部分電荷-0.5を持つカルボニル基酸素原子を指定>
原子タイプの定義とその関連キーワードに関しては,AMBERの文献[37]を調べてください。
UFF, DREIDING計算でも原子タイプと電荷を与えることができますが,必須ではありません。これらの方法では,プログラムが自動的に原子タイプを決定しようとします。
解析的エネルギー,グラジェント(勾配),振動数
ワイルドカードを関数定義に用いることもできます。ワイルドカードは0またはアスタリスクで示します。
MM力場では,非結合(ファンデルワールスまたは静電)相互作用を全て原子対で評価します。しかし,3本以下の結合で分かれた原子対間の相互作用は,通常スケールに応じて減らされます(ほとんどの力場では,1または2本の結合で分けられた原子対はファクターが0.0となり,3本の結合で分けられた原子対では0.0から1.0の値になります)。
非結合相互作用計算には何種類かの実装方法があります。ここでは,2ステップ手続きで説明します。まず,全原子対間の相互作用を,スケーリングを考慮せずに計算します。このステップでは,計算機的に効率的な(線形スケーリング)アルゴリズムを用います。次のステップでは,スケール倍されていなければならないが,最初のステップで含まれてしまっている寄与を差し引きます。結合性情報(connectivity)に基づいて互いに近い原子対のみを考慮に入れるので,このステップの計算時間も系のサイズに線形に比例することになります。最初に述べたように多くの研究がありますが,このアルゴリズム全体でも他のものよりも効率的に計算を行えます。
soft力場インプットでは,NBDir関数エントリーは全原子対の計算に対応し,NBTermエントリーは個々の原子対の後の減算に用いられます。しかし,より簡単に取り扱うために,非結合マスター関数NonBonだけで指定することもできます。これを指定すると,自動的に前処理で実際の関数NBDir とNBTermに展開されます。
ファンデルワールスパラメータ,NBDir とNBTermに用いられます(MMFF94タイプのファンデルワールスパラメータには,下記のMMFF94を参照してください)。
VDW Bond-length Well-depth
MMFF94タイプファンデルワールスパラメータ(NBDirとNBTermで用いられます)。
VDW94 Atomic-pol NE Scale1 Scale2 DFlag
Atomic-pol Atomic polarizability (Angstrom3). <原子分極率(Å3)>
NE Slater-Kirkwood effective number of valence electrons (dimensionless). <Slater-Kirkwood有効価電子数(次元なし)>
Scale1 Scale factor (Angstrom1/4). <スケール因子(Å1/4)>
Scale2 Scale factor (dimensionless). <スケール因子(次元なし)>
DFlag 1.0 for donor type atom, 2.0 for acceptor type, otherwise 0.0. <1.0=ドナータイプ原子,2.0=アクセプタータイプ原子,0.0=それ以外>
MMFF94静電バッファリング
Buf94 Atom-type Value
非結合相互作用マスター関数。 この関数はMMエネルギーを評価する前に,原子対と直接関数(NBDirとNBTerm)に展開されます。
NonBon V-Type C-Type, V-Cutoff C-Cutoff VScale1 VScale2 VScale3 CScale1 CScale2 CScale3
V-Typeはファンデルワールスタイプを示します:
0 ファンデルワールスなし
1 算術的 (Dreiding)
2 幾何的 (UFF)
3 算術的(AMBER)
4 MMFF94タイプファンデルワールス
C-Type はクーロンタイプを示します:
0 クーロンなし
1 1/R
2 1/R2
3 1/R buffered (MMFF94)
V-Cutoff とC-Cutoff はそれぞれファンデルワールスとクーロンのカットオフです:
0 カットオフなし
>0 hard カットオフ
<0 soft カットオフ
VScale1-3は1から3本の結合で分けられた原子対のファンデルワールススケール因子です。CScale1-3は1から3本の結合で分けられた原子対のクーロンスケール因子です。スケール因子を< 0.0にした場合,1/1.2 スケールが用いられます(Amber)。
クーロンおよびファンデルワールスダイレクト(全原子対で評価されます)。
NBDir V-Type C-Type V-Cutoff C-Cutoff
V-Type, C-Type, V-Cutoff, C-Cutoffは上述
クーロンおよびファンデルワールス単一項カットオフ
NBTerm Atom-type1 Atom-type2 V-Type C-Type V-Cutoff C-Cutoff V-Scale C-Scale
V-Type, C-Type, V-Cutoff, C-Cutoff, V-Scale, C-Scaleは上述。
原子一重結合半径
AtRad Atom-type Radius
有効電荷(UFF)
EffChg Charge
GMP 電気陰性度
EleNeg Value
ステップダウンテーブル
Table Original-atom-type Stepping-down-type(s).
調和伸縮I (Amber [1]): ForceC*(R-Req)2
HrmStr1 Atom-type1 Atom-type2 ForceC Req
ForceC 力の定数
Req 平衡核間距離
調和伸縮II (Dreiding [4a]): ForceC*[R-(Ri+Rj–Delta)]2
HrmStr2 Atom-type1 Atom-type2 ForceC Delta
ForceC 力の定数
Delta デルタ
Ri ,RjはAtRadで指定された原子結合半径です。
調和伸縮III (UFF [1a]): k*(R-Rij)2
平衡核間距離: Rij = (1 – PropC*lnBO)*(Ri + Rj) + Ren
力の定数: k = 664.12*Zi*Zj/(Rij3)
電気陰性度補正: Ri*Rj*[Sqrt(Xi) – Sqrt(Xj)]2/(Xi*Ri + Xj*Rj)
HrmStr3 Atom-type1 Atom-type2 BO PropC
BO 結合次数(負にすると,オンザフライで決定します)
PropC 比例定数
Ri ,RjはAtRadで指定された原子結合半径です。Xi ,Xj はEleNegで指定されたGMP電気陰性度の値です。Zi ,ZjはEffChgで指定された有効原子電荷です。
モース伸縮 I (Amber): DLim*(e-a(R-Req)-1)2 where a = Sqrt(ForceC/DLim)
MrsStr1 Atom-type1 Atom-type2 ForceC Req DLim
ForceC 力の定数
Req 平衡核間距離
DLim 解離極限
モース伸縮II (Dreiding [5a]): DLim*exp[-a(Ri+Rj–Delta)]-1)2 ここでa = Sqrt(ForceC/DLim)
MrsStr2 Atom-type1 Atom-type2 ForceC Delta DLim
ForceC Force constant
ForceC 力の定数
Delta Delta
Delta デルタ
DLim Dissociation limit
DLim 解離極限
Ri ,RjはAtRadで指定された原子結合半径です。
モース伸縮 III (UFF [1b]): A1*A3*(exp[-a(R-Rij)]-1)2 ここで a = Sqrt(k/[BO*PropC])
平衡核間距離: Rij = (1 – PropC*lnBO)*(Ri + Rj) + Ren
力の定数:k = 664.12*Zi*Zj/Rij3
電気陰性度補正: Ren = Ri*Rj*(Sqrt(Xi) – Sqrt(Xj))2/(Xi*Ri + Xj*Rj)
MrsStr3 Atom-type1 Atom-type2 BO PropC
BO 結合次数(負にすると,オンザフライで決定します)
PropC 比例定数
Ri ,RjはAtRadで指定された原子結合半径です。Xi ,Xj はEleNegで指定されたGMP電気陰性度の値です。Zi ,ZjはEffChgで指定された有効原子電荷です。
2次伸縮I (MMFF94 [2])
(Req/2)*(R-ForceC)2*[1+CStr*(R-ForceC+(7/12)*CStr2*(R-ForceC)2]
QStr1 Atom-type1 Atom-type2 ForceC Req CStr
ForceC 力の定数(md-Å-1)
Req 平衡核間距離(Å)
CStr 3次伸縮定数(Å-1)
酸素列に対する原子ねじれ障壁 (UFF [16])
UFFVOx Barrier
原子sp3ねじれ障壁 (UFF [16])
UFFVsp3 Barrier
原子sp2ねじれ障壁(UFF [17])
UFFVsp2 Barrier
調和曲がり (Amber [1]): ForceC*(T-θeq)2
HrmBnd1 Atom-type1 Atom-type2 Atom-type3 ForceC θeq
ForceC 力の定数 (kcal/(mol*rad2))
θeq 平衡角度
調和曲がり (Dreiding [10a]): [ForceC/sin(θeq2)]*(cos(θ)-cos(θeq))2
HrmBnd2 Atom-type1 Atom-type2 Atom-type3 ForceC θeq
ForceC 力の定数
θeq 平衡角度
Dreiding線形曲がり(Dreiding [10c]): AForceC*(1+cos(θ))
LinBnd1 Atom-type1 Atom-type2 Atom-type3 ForceC
ForceC 力の定数
UFF3項曲がり(UFF [11]):
k*(C0 + C1*cos(θ))+C2*cos(2θ) ここで C2=1/(4 * sin(θeq2)),
C1 = -4*C2*cos(θeq), C0=C2*(2*cos(θeq2)+1)
力の定数: k = 664.12*Zi*Zk*(3*Rij*Rjk*(1-cos(θeq2))-cos(θeq)*Rik2)/Rik5
UFFBnd3 Atom-type1 Atom-type2 Atom-type3 θeq BO12 BO23 PropC
θeq 平衡角度
BO12 原子タイプ1と原子タイプ2間の結合次数(負にすると,オンザフライで決めます)
BO23 原子タイプ2と原子タイプ3間の結合次数(負にすると,オンザフライで決めます)
PropC 比例定数
Ri, Rj, RkはAtRadで指定された原子結合半径です。 Xi, Xj, XkはEleNegで指定されたGMP電気陰性度です。 Zi, Zj, ZkはEffChgで指定された有効原子電荷です。
UFF2項曲がり (UFF [10]): [k/(Per2)]*[1-cos(Per*θ)]
力の定数: k = 664.12*Zi*Zk*(3*Rij*Rjk*(1-cos(Per2))-cos(Per)*Rik2)/Rik5
UFFBnd2 Atom-type1 Atom-type2 Atom-type3 Per BO12 BO23 PropC
Per 周期性:2=線形,3=3角形,4=平面4角形
BO12 原子タイプ1と原子タイプ2間の結合次数(負にすると,オンザフライで決めます)
BO23 原子タイプ2と原子タイプ3間の結合次数(負にすると,オンザフライで決めます)
PropC 比例定数
Ri, Rj, RkはAtRadで指定された原子結合半径です。 Xi, Xj, XkはEleNegで指定されたGMP電気陰性度です。 Zi, Zj, ZkはEffChgで指定された有効原子電荷です。
ゼロ曲がり項: 曲がりがゼロになってしまうような稀なケースで用います。この項が必要となるのは,未定義角について抵抗しないようにするためにです。
ZeroBnd Atom-type1 Atom-type2 Atom-type3
3次曲がり I (MMFF94 [3]): (ForceC/2)*(1+CBend*(θ-θeq))*(θ-θeq)2
CubBnd1 Atom-type1 Atom-type2 Atom-type3 ForceC θeq CBend
ForceC 力の定数(md*Å/rad2)
θeq 平衡角度
CBend 「3次曲がり(Cubic Bend)」定数 (deg-1)
MMFF94 線形曲がり (MMFF94 [4]): ForceC*(1+cos(θ))
LinBnd2 Atom-type1 Atom-type2 Atom-type3 ForceC
ForceC 力の定数 (md)
Amber ねじれ(torsion) (Amber [1]): Σi=1,4 (Magi*[1+cos(i*θ-I(i+4))])/NPaths
AmbTrs Atom-type1 A-type2 A-type3 A-type4 PO1 PO2 PO3 PO4 Mag1 Mag2 Mag3 Mag4NPaths
PO1-PO4 相オフセット
Mag1…Mag4 V/2 大きさ
NPaths 経路の数 (負にすると,オンザフライで決めます).
Dreiding ねじれ (Dreiding [13]): V*[1-cos(Period*(θ-PO))]/(2*NPaths)
DreiTrs Atom-type1 Atom-type2 Atom-type3 Atom-type4 V PO Period NPaths
V 障壁の高さ V
PO 相オフセット
Period 周期性
NPaths 経路の数 (負にすると,オンザフライで決めます).
定障壁高さをもったUFF ねじれ (UFF [15]): [V/2]*[1-cos(Period*PO)*cos(V*θ)]/NPaths
UFFTorC Atom-type1 Atom-type2 Atom-type3 Atom-type4 Period PO V NPaths
Period 周期性
PO 相オフセット
V 障壁の高さ V
NPaths 経路の数 (負にすると,オンザフライで決めます).
結合次数に基づく障壁高さをもったUFFねじれ (UFF [17]):
[V/2]*[1-cos(Period*PO)* cos(Period*θ)]/NPaths where V = 5*Sqrt(Uj*Uk)*[1+4.18*Log(BO12)]
UFFTorB Atom-type1 Atom-type2 Atom-type3 Atom-type4 Period PO BO12 NPaths
Period 周期性
PO 相オフセット
BO12 原子タイプ1と原子タイプ2間の結合次数(負にすると,オンザフライで決めます)
NPaths 経路の数 (負にすると,オンザフライで決めます).
Uj とUkはUFFVsp2で決まる原子定数です。
原子タイプに基づく障壁高さをもったUFFねじれ (UFF [16]):
[V/2]*[1-cos(Period*PO)* cos(Period*θ)]/NPaths where V=Sqrt(Vj*Vk)
UFFTor1 Atom-type1 Atom-type2 Atom-type3 Atom-type4 Period PO NPaths
Period 周期性
PO 相オフセット
NPaths 経路の数 (負にすると,オンザフライで決めます).
Vj とVkはUFFVsp3で決まる原子定数です。
原子タイプに基づく障壁高さをもったUFFねじれ (UFF [16]) (UFFTor1とは,用いられる原子パラメータが異なります): [V/2]*[1-cos(Period*PO)*cos(Period*θ)]/NPAths where V=Sqrt(Vj*Vk)
UFFTor2 Atom-type1 Atom-type2 Atom-type3 Atom-type4 Period PO NPaths
Period 周期性
PO 相オフセット
NPaths 経路の数 (負にすると,オンザフライで決めます).
Vj とVkはUFFVOxで決まる原子定数です。
Gaussian 98 コードと互換性のための,Dreiding特殊ねじれ。処理中,DreiTRSと,以下のパラメータと置き換わります:
OldTor Atom-type1 Atom-type2 Atom-type3 Atom-type4
不規則ねじれ(Improper torsion) (Amber [1]): Mag*[1+cos(Period*(θ-PO))]
ImpTrs Atom-type1 Atom-type2 Atom-type3 Atom-type4 Mag PO Period
Mag V/2 大きさ
PO 相オフセット
Period 周期性
3項Wilson角(Dreiding [28c], UFF [19]): ForceC*(C1 + C2*cos(θ) + C3*cos(2θ)) 全3Wilson角θで平均されます。
Wilson Atom-type1 Atom-type2 Atom-type3 Atom-type4 ForceC C1 C2 C3
ForceC 力の定数
C1, C2, C3 係数
調和Wilson角 (MMFF94 [6]): (ForceC/2)*(θ2) 全3Wilson角 θで和が取られます。
HrmWil Atom-type1 Atom-type2 Atom-type3 Atom-type4 ForceC
ForceC 力の定数
伸縮曲がり I (MMFF94 [5]): (ForceC1*(R12–Req12)+ForceC2*(R32–Req23))*(θ-θeq)
StrBnd1 Atom-type1 Atom-type2 Atom-type3 ForceC1 ForceC2 Req12 Req23 θeq
ForceC1, ForceC2 力の定数(md/rad)
Req12, Req23 平衡結合距離
θeq 平衡角度
副構造を用いて,異なるパラメータ値を定義することが可能です。これにより,ある幾何特性の別々の範囲で機能をもたせることができます。副構造の数を,ハイフンで区切って機能名に付加します(例えば,HrmStr-1, HrmStr-2等)。
以下のような副構造が結合伸縮に関する機能に付加されます
以下のような副構造が結合角の機能に付加されます(単位は度):
第一副構造:
第二副構造:
2面角に対しては,副構造を1つまたは2つ利用できます(例:AmbTrs-1-2)。第二副構造のみを指定するには,第一副構造に対してゼロを用います。
第一副構造:
第二副構造:
以下に,簡単なMM力場定義インプットを示します:
HrmStr1 H_ C_2 360.0 1.08
HrmStr1-1 C_2 C_2 350.0 1.50
HrmStr1-2 C_2 C_2 500.0 1.40
HrmBnd2 * C_2 * 50.0 120.0
DreiTrs-1 * C_2 C_2 * 5.0 180.0 2.0 -1.0
DreiTrs-2 * C_2 C_2 * 45.0 180.0 2.0 -1.0
平日9:30~17:30 (土曜日、日曜日、祝祭日、年末年始、夏期休暇は、休日とさせていただきます。)