お使いのコンピュータにデュアルコア、クアッドコアなどCPUに複数のコア(※1)が搭載されていたり、複数のCPUが搭載されているような場合でも、結局1つのコアだけで計算を行っていないでしょうか?
例えば4コア搭載のコンピュータであっても普通にコンパイルされたプログラムを実行したのでは、1コアしか使用されず、残りの3コアは遊んでいる状態です。しかも3コア分の電力を無駄に消費していることにもなりかねません。この働いていないコアを有効に活用し、4コア すべてを計算に使うことができれば、3倍程度(※2)の計算速度の向上が望めます。
また、ノードを跨いで複数のコアを計算に使用することもできます。この場合は単体ノードに搭載できるコア数以上のコアを計算に使用することができるだけでなく、メモリ量も単体ノードの制約から解放され、16コアで10倍程度(※2)の速度向上が望めます。
※1 CPU内部には、命令を処理するためのコアと呼ばれるユニットがあります。近年市販されているCPUの多くはコアが2つから8つ搭載されており、複数の命令を同時に(並列に)処理することができます。
※2 目安としての数値であり、実際の計算速度と異なる場合があります。
CPUの速度向上率が停滞している今、プログラムの書き換えによって実行速度を劇的に伸ばす手段として、複数コアを並列に使用して 計算を行う“並列化技術”が注目されています。複数のコアを効果的に使い、計算を正しく実行するためには、これまでと少し異なるプログラム技術が必要になります。弊社には、コンピュータに搭載されているすべてのコアを1つの計算に対して集中的に、有効に使用するための知識と技術の蓄積があります。私たちの知識と技術を、是非ご活用ください。
並列化ソリューションの事例の一部を以下にご紹介いたします。
並列化ソリューション事例 ① ノード内並列化(OpenMP)
並列化ソリューション事例 ② ノードをまたいだ並列化(MPI)
東京大学 物性研究所様
多体電子状態計算のMPI並列による高速化
多体電子状態計算の自作プログラムを、数百~数千コアでも並列化効率が落ちないようMPIを使って並列化して欲しいという依頼を受け、HPCシステムズで並列化を行いました。 8CPU64コアマシンHPC7000-XW864R5Sで実行時間を計測しました。 1コアでの実行時間は、386,930秒(約4日半)、64コアでの実行時間は、6,286秒(約1時間45分)でした。 したがって、386,930÷6,286=61.55となり、64コアでなんと61倍の高速化が達成されました。 数百~数千コアでの高速化にも期待が持たれます。
お問い合わせ | 電話またはメールフォームからお問い合わせください。 |
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ソースコードのお預かり |
必要データをご送付いただきます。弊社はお預かりしたデータを厳重に管理し、受託内容に関して、秘密厳守で対応いたします。ご希望があれば秘密保持契約を結ばせていただきます。 《必要データ》 ソースコード(お客様自身が開発されたもので、弊社が改変可能なもの) 実行用データ(数分~数時間で終了するもの) 結果確認用データ(出力データ) 外部ライブラリ(必要時) 《対応可能条件 》 OS:Linux、Windows 開発言語:C/C++、Fortran |
【免責事項】 ・プログラムはお客様ご自身で開発されたものに限ります。 ・プログラムはCPUで動作確認が取れた開発済みのものに限ります。開発中のプログラムの高速化は承れません。 ・第三者ソフトウェアが含まれるプログラムの高速化は、ソフトウェアの有償・無償にかかわらず承れません。 ・その他、何らかの理由によりデータをご送付いただく前にサービスのご利用をお断りする場合があります。 |
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性能プロファイリングと プログラム診断 |
プログラム診断(プロファイラを用いたプログラム解析、ホットスポット調査、プログラムの机上調査、必要な通信帯域と計算量の見積もり、高速化可能性調査他)を行ないます。 |
【免責事項】 ・プログラムの内容によっては高速化を試みる前に開発をお断りさせていただくことがあります。 |
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OpenMPによる 並列化コーディング |
OpenMPによるプロトタイプの実装と高速化の検証、精度の検証を行ないます。 |
結果のご確認・評価 |
高速コードの開発が完了したら、ただちに速度評価を行い、ベンチマーク結果報告書と出力データをお渡しします。また弊社に設置された検証用マシンにリモートログインしていただき、プログラムが高速に動作するのを実際に体験していただくことも可能です。 《ご確認方法》 ベンチマーク結果報告書 出力データのご確認 検証用マシンにリモートログインしての動作確認 |
【免責事項】 ・ノードをまたいだ並列化(MPI)につきましては、評価用の高速化作業は承れません。 ・計算速度、精度をご確認いただき、問題がある場合はコードの修正、再コーディングを実施いたしますが、何らかの理由で開発が困難であると判断された場合は、その旨をご連絡し、開発を中止させていただく場合があります。 |
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お見積りのご提示 |
お見積りのご提示、ハードウェアの選定とお見積り(ご依頼時) 、納品スケジュールの調整などを行ないます。 【お客様が得ることができる成果物】 ソースコード使用権(著作権は含みません) プログラム診断レポート テクニカルサポート 【ご参考価格】 ノード内並列化(OpenMP) コマーシャル価格 税込 798,000円~ アカデミック価格 税込 399,000円~ ノードをまたいだ並列化(MPI) コマーシャル価格 税込 998,000円~ アカデミック価格 税込 499,000円~ |
【免責事項】 ・上記は参考価格です。コーディング内容により価格は変わります。 ・高速化効果はアプリケーションによって異なります。 ・ご提供後、お客様により再改変されたプログラムの動作保証、サポートはできません。 ・改変部分(オリジナルとの差分情報)と、改変にあたり行った変更の全てについての著作権は弊社に帰属します。著作権の譲渡、販売権、授与権、開示権、貸与権、再配布権、あるいは改変権については別途ご相談ください。 ・その他ご不明な点は、都度ご確認くださいますようお願いします。 |
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ご発注 | メール、FAX、郵送のいずれかで注文書をご送付ください。 |
成果物の受け渡し | お客様ご指定の納品先に成果物をお届けします。ハードウェアと合わせてご注文いただいた場合、すぐに計算できる状態にセットアップして発送いたします。 |
本ソリューションでは、お客様の計算環境構築を支援し、円滑なシステム運用を実現するためにメール・電話でのプロフェッショナルなテクニカルサポートをご用意しています。
成果物の初期セットアップ時(※1)やコンピュータの不具合・起動不良・故障等で再セットアップが必要になった際に、弊社内で検証し正常動作を確認した環境と同等の環境(※2)へ復帰させるまでの解決策を提案いたします。(※3)成果物の納品から1年間は10回まで無償、以降は有償対応となります。
成果物の初期セットアップ時(※1)やコンピュータの不具合・起動不良・故障等で再セットアップが必要になった際に、弊社内で検証し正常動作を確認した環境と同等の環境(※2)へ復帰させるまでの解決策を提案いたします。(※3)契約期間中は回数無制限でサポートいたします。また、リモートでのトラブルシューティング(※4)にも対応いたします。
プラン | Standard | Standard+(plus) |
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インシデント数 | 1年間に10回まで | 無制限 |
受付時間 | 平日9時~17時(土休日・年末年始除く) | |
コミュニケーション | メールのみ | メールおよび電話 |
障害切り分け | YES | |
リモートトラブルシューティング | NO | YES |
価格(※5) | 年間契約価格 (初年度無料) |
年間契約価格 |
※1 弊社推奨以外のコンピュータへのセットアップはサポート対象外となります。お持ちのコンピュータへのセットアップをご希望の方はご相談ください。弊社で対応可能なものに限りオプションサービスで承ります。
※2 セットアップ後、弊社の同意を得ることなく再改変されたプログラムの動作保証およびサポートはお受けいたしかねます。プログラムアップデート時の再コーディング、動作テストをご希望の方はご相談ください。弊社で対応可能なものに限りオプションサービスで承ります。
※3 交換部材の手配、および、ハードウェア交換作業につきましては、お客様に行っていただきます。
※4 お客様のご利用環境によっては、対応できない場合があります。
※5 標準サービスとして初年度に限り10インシデント分のテクニカルサポートStandardがついております。追加インシデントおよびテクニカルサポートStandard+ (plus)の価格につきましては別途ご相談ください。
アップデートサポート……プログラムアップデート時の再コーディング、動作テストをサポートするサービスです。
セットアップ代行サービス……お客様がお持ちのコンピュータに成果物をセットアップするサービスです。
平日9:30~17:30 (土曜日、日曜日、祝祭日、年末年始、夏期休暇は、休日とさせていただきます。)