VAST Data Platform とは

VAST Data Platform は、無限のスケーラビリティと卓越したパフォーマンスを兼ね備え、データの成長に合わせて柔軟に対応します。ストレージ管理を簡素化し、コスト効率を最大化。未来のデータニーズに応える信頼のソリューションです。

VAST Data Platform の特長

VAST Data Platform のアーキテクチャは、コスト効率の良いNVMe-SSDと高性能なストレージクラスメモリを組み合わせ、データ転送のオーバーヘッドを最小限に抑えたNVMe-oFを採用しています。
この設計により、高速で効率的なデータアクセスが実現されています。以下に、VASTの主要な特長をご紹介します。

  • 高速

    • HDDの10倍以上の速度を誇るNVMe-SSDを採用
    • ストレージクラスメモリをキャッシュとして活用し、データアクセスをさらに高速化
    • OSの中継を排除した直接データ転送(NVMe-oF)により、高速なデータ処理を実現
  • 高信頼性

    • 可動部分のないSSDを使用し、HDDより高い耐障害性を提供
    • SSD筐体は全経路を二重化し、SSDを冗長化で保護することで単一故障による停止を防止
    • フロントエンドのnode故障時には正常nodeに自動的フェイルオーバー
  • 低コスト

    • 低価格な汎用1ポートのNVMe-SSD(QLC)で構成され、高いコスト効率を実現
  • 自由度の高い拡張性

    • 運用中に任意の数のサーバーを追加可能
    • 異なる世代のハードウェアの増設にも対応
  • 柔軟性

    • NFS、SMB、S3、CSI、RDMA、GPU-Directに対応するマルチプロトコル対応
    • 構造化データはもちろん、音声、画像、動画、センサログなどの非構造化データにも対応
  • 高いデータ圧縮率

    • 従来の圧縮技術に加え、データの類似性を活用した先進的な圧縮手法を採用し、実質的なストレージ容量の増加を実現
  • 管理機能

    • データのスナップショット、複製によるデータの保護機能
    • ユーザ毎の帯域やクォータ制限など詳細なアクセス制御が可能
    • GUI、CLI、APIを用いた管理が可能で、追加費用なしで機能を拡張可能
  • 10年保証

    • キャッシュを利用してNVMe-SSDへの書き込みを減らすことでNVMe-SSDの長寿命化を実現供
    • VAST Dada社認定ハードウェアに対して10年の長期保証を提供

VAST Data Platform の認定ハードウェア

VAST Data Platformの認定ハードウェアは CBox、NVMe-oFスイッチ、DBoxからなり、最小4Uで構成でき、各種クライアントにファイルサービスを提供します。

  • CBox/CNode
    • CBoxは1つ以上のCNodeサーバを構成する筐体です(上図では1CBox=4CNode)。
    • CNodeは、ユーザーやアプリケーション(クライアント)からのリクエストを受け付け、プロトコル変換し、適切なデータストレージサーバ(DBox)にリクエストを送ることで、データの授受を制御するサーバです。
    • クライアントとの接続はNFSまたは NFS+RDMA(+GPU Direct)、SMB、S3、CSIのプロトコルに対応しています。
    • NFSマルチパスをサポートし、複数のEthernetを1本として扱うことで、高帯域なデータ伝送を実現します。
    • 各CNodeは内部にデータを蓄積せず、プロトコル変換に特化したサーバーで、独立して動作しています。これによりCNodeに障害が発生しても別のCNodeでリクエストを処理可能で、サービスの停止には至りません。
  • DBox
    • DBoxは、高速かつ書き込み回数に制限のないストレージクラスメモリ(SCM)を、低価格・大容量のNVMe-SSDのキャッシュとして使用し、高性能かつ高寿命を実現したデータストレージサーバーです。
    • 書き込みデータはジャーナルとしてSCMに高速に書き込まれ (この時点でクライアントには書き込み完了と表示)、その後SCMから非同期にNVMe-SSDに書き込まれることで、高速性とデータの保護が実現されます。
    • NVMe-SSDはイレージャ―コーディング(冗長化)によりデータ保護されており、データ保護オーバーヘッドは最小2.7%です。
    • 電源やFANの冗長に加え、SSDまでの全経路が2重化されているため、障害が発生してもサービスは継続されます。
    • 暗号化やデータ圧縮もこのサーバで実現され、新しい圧縮技術により平均1/3にデータを圧縮します。

    注)イレージャ―コーディングは、データの冗長性を確保する技術で、データを複数の「パリティ」ブロックに分割します。これにより、元データの一部が失われても再構築が可能となり、ディスク障害時のデータ損失を防ぎ、ストレージの信頼性を高めます。

VAST Data Platform の拡張性

VAST Data Platform は無限の拡張性を誇り、過去の製品ともシームレスに接続。投資効率の良さが未来を約束します。

  • CBoxを増やすことでスループットが向上し、DBoxを増やすことで容量が増加します。
  • CBoxは1万台以上、 DBoxは1000台以上、ほぼ無限に増設可能です。
  • 運用中に任意の数のサーバーを追加可能です。また、異なる世代のハードウェアの追加も可能です。

VAST Data Platformのデータ圧縮

データの重複排除と圧縮を行った上に、独自の類似性データ削減技術を適用することにより、ストレージ全体に対して類似個所を判定しデータを圧縮します。この結果、物理容量を超えるデータ量を保存することができます。平均的には3:1の圧縮が可能です。

データ削減例
(VAST Data社調べ)

3:1 3:1 2:1 3:1 3:1 8:1
Pre-Reduced backup Pre-Compressed Log Files Life Science Data HPC Data Animation Data Uncompressed Time-base Data

重複排除

  • 同じ内容のデータブロックが既に格納済かどうかを判断し、新しいデータの格納はポインタで置き換えます。

類似性データ削減

  • データブロック内の類似性を認識し、類似したデータを削除し、データを大幅に削減します。

お客様の既存データに対して圧縮効率を事前に検証するプログラムを提供しています。この事前検証を通じて、最適な容量のVASTファイルシステムを導入することが可能です。

VAST Data Platform の利用分野

VAST Data Platform は、大規模データ管理や高性能計算に対応し、企業や研究機関で広く利用されています。

  • AI・機械学習

    VAST Data Platform はGPU Directをサポートしており、高速にGPUにデータを供給可能です。これにより学習時間を短縮します。

  • HPC

    VAST Data Platform がハイエンド並列ファイルシステムの性能を提供することで、データ待ちなく高速に演算が実施可能です。

  • 映像配信

    高い圧縮能力により低コスト化が可能です。また障害復旧に時間を要しないことから遅延のないサービスの実現が可能です。

  • 研究機関・製造業

    刻々と増加する大量のデータをVAST Data Platform の高い圧縮率により低コストで保持し、多種のプロトコルのクライアントにサービスすることで貴重なデータを多角的に利用可能とします。

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