主催者から連絡が入りました。各チームからの活動報告では、3月から活動に制限が入り始め、リモートで静的審査の準備のみ進めているといった報告が来ていて、「これは厳しいな」と思っていました。
通常なら4月は車両の制作の最終段階で、それに並行して新入生を迎え入れ、新たなチームが活性化し、シェイクダウンの喜び溢れる報告が集まる時期です。しかし今年は、各チームから中止をうけての悲痛な叫びが聞こえてきます。
その一方で、来年に向けての準備期間であると、気持ちを切り替え次の施策を考えるという前向きな発言があることに安心しつつ、逆に勇気づけられてもいます。
ニュートンがその三大業績(万有引力、プリズム分光、微積分学)をまとめ上げたのは、ペストの流行による18ヶ月に及ぶ疎開生活の中であったという話があります。普段ならできないチャレンジをして、検証し、成果をまとめる時間ができたと、しっかり頭をはたらかせてください。次の大会のレベルは大いに上がっていることでしょう。
今年が最後の大会であった学生もいることでしょう。しかし多くの先輩方がそうであったように、道を作り続けてください。自動車の業界は今、EV、自動運転などの新しい技術による変革の時期にあります。後に、「あの年が学生フォーミュラを変えた」と言われるような転換点を生み出せるかもしれません。そのための協力を我々も考えたいと思います。
また夏の暑さに負けない熱い戦いが繰り広げられることを祈って。