第18回(2023年)開催時より、当社は高校化学グランドコンテスト(https://www.shibaura-it.ac.jp/gracon/index.html)を協賛しています。
今年もやってきました、高校生の化学の甲子園、高校化学グランドコンテスト。本年も、10/25(土)、26(日)の2日間にわたり、理系高校生の熱いバトルが繰り広げられました。弊社も、将来の科学技術を担っていく高校生たちにエールを送り、計算化学の面白さを体験してもらうため、例年のように企業ブースを出展いたしました。
当日の弊社企業ブースの様子です。


展示物として、ペロブスカイト太陽電池の世界的にも著名な研究者であり、弊社コンピュータ製品のユーザーでもいらっしゃる京都大学 若宮先生からお借りした、実際のペロブスカイト太陽電池を紹介しました。高校生の皆さんは、興味深そうにご覧になっていたとのことです。
また、弊社の計算化学ソフトウェアによる分子構造の動画展示では、目で見ることのできない分子の立体構造を視覚的に理解することができ、さまざまなイメージが広がったようです。このような量子化学計算が、今や、家や学校の普通のPCでも行えるようになってきていますので、その方法を紹介した記事を生徒さんや先生にお配りしました。
驚いたことに、ほぼ独学で計算化学を勉強し、固体物性を計算しているという生徒さんや、弊社の化学者(大学で教鞭をとったのち弊社に入社したシニアエキスパート)が執筆した計算化学の教科書を勉強し、自身の研究活動の改善につなげたという生徒さんにも会えました。前者の生徒さんは、学校の実験では銅や鉛といった重金属を含む材料は使用させてもらえないため、計算化学による仮想実験で何とか対応しようと頑張っており、後者の生徒さんは、化学反応メカニズムを調べるための計算が上手くいかず困っていた時に、学校が購入していたその教科書を読んで解決できたとのことです。まさに本職の研究者も顔負けの情熱で、とても頼もしいですね。
皆さん、大変熱心で、生き生きと化学に取り組んでおられ、その様子に当のシニアエキスパートも「化学の『博士ちゃん*』がいっぱいいました」と嬉しそうに驚きを語っていました。
この高校化学グランドコンテストへの企業協賛の目的は、優秀な学生と出会い、弊社を知ってもらうということももちろんありますが、それよりもまず「日本の化学の発展に貢献する」「化学のすそ野を広げる」ということでもあるので、来年以降も引き続き積極的に関与・貢献をしていきたいと思っています。
*大人顔負けの知識を身に着けた子供が出演するTV番組

