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HPCシステムズ、AI時代の“テキスト生成”にフォーカスしたLLMフルファインチューニング環境を提供開始

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2025年01月23日

PHISON社「aiDAPTIV+」搭載のGPUサーバー・ワークステーションでPoC段階から大規模LLMを低コストで活用、DX推進を加速

– Llama 3.x(8B〜70B)、Gemma2(9B・27B)など最新モデルにも柔軟対応 –
– 導入検討者向けオフラインセミナーで実機デモを公開予定 –

HPCシステムズ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長 小野 鉄平、以下「HPCシステムズ」)は、PHISON Electronics Corporation(台湾・苗栗県、以下「PHISON社」)が開発した独自技術「aiDAPTIV+」搭載GPUサーバー・ワークステーションの提供を開始いたします。本ソリューションはAI時代のテキスト生成(NLP)にフォーカスしており、Llama 3.x(8B〜70B)やGemma2(9B・27B)などの大規模言語モデル(LLM)をフルファインチューニングできる環境を、PoC(概念実証)段階から低コストで導入可能にする点が特長です。

GPUのVRAM不足をシステムメモリとSSDで補う「aiDAPTIV+」によって、従来は複数台の高価なGPUを必要としていた大規模モデルの学習を単一ノード構成から実現。中小企業・研究機関がDX(デジタル変革)を進めるうえでの高い初期投資のハードルを大幅に下げます。さらに、導入時の不安を解消するため、オフラインセミナーでの実機デモンストレーションも予定しています。

背景と課題

生成AIブームを背景に、チャットボットや文章要約・翻訳などのテキスト生成タスクが幅広い業種・分野で注目を集めています。特に、モデル全体を再学習して専門領域に最適化する「フルファインチューニング」は、高度な精度とドメイン知識を内在化できることから、DXを加速する有力な方法とされています。一方で主に下記の課題があり実践できる組織は限られています。

  • 高価なGPUや大容量VRAMが必須
  • マルチノード環境の構築・運用が複雑
  • PoC段階で大きな投資が必要

HPCシステムズは、AIやHPC(ハイパフォーマンスコンピューティング)分野のノウハウを活かし、テキスト生成にフォーカスしたより低コストで段階的に拡張できるフルファインチューニング環境を提供。こうした障壁を取り除くことで、中小企業や研究機関から大企業まで幅広い組織がDXの成果を迅速に享受できるよう支援します。

新ソリューションのポイント

  1. テキスト生成(NLP)にフォーカスした効率化
    • マルチモーダル対応は行わず、テキスト処理に最適化した構成で高い学習効率を実現。
    • チャットボット、文書要約、翻訳など、ビジネスニーズの高いNLPタスクを中心にDX推進を加速。
  2. 「aiDAPTIV+」がVRAM不足を補完
    • PHISON社の独自技術により、GPU VRAMを超える大規模モデルをシステムメモリとSSDで補いながら学習。
    • Llama 3.x(8B〜70B)、Gemma2(9B・27B)など多彩なモデルバリエーションにも柔軟対応。
  3. PoC段階から大規模モデルまで段階的に拡張
    • 単一ノード構成でまずPoCを行い、成果が確認できれば必要に応じてGPUやメモリを追加し、大規模LLMにも移行可能。
    • 巨額投資を初期段階から強いられないため、中小企業や研究機関でも無理なくAI活用をスタート。
  4. ノーコードGUI & Docker環境による導入の容易化
    • 複雑なセットアップやパラメータ調整をノーコードGUIや専用ミドルウェアが一体化してサポート。
    • AI分野に不慣れなチームでも、短期間でフルファインチューニングがスタートでき、DX施策のスピードを損なわない。

製品構成例

水冷式ワークステーション HPC3000-XSRGPU4TP-LC

Intel® Xeon® w5-3525NVIDIA RTX 6000 Adaをベースに、いずれもNVMe Gen4 4TBのSSDを標準搭載、主な違いはメモリ容量とGPU枚数、aiDAPTIV+ キャッシュ用SSDの容量です。用途や想定モデル規模に応じて構成を柔軟にカスタマイズ可能です。

構成GPU数メモリaiDAPTIV+ SSD想定モデル環境主な用途
エントリー164GB2TB(1TBx2)Llama 3.x 8B 、Gemma2 9B などPoC・軽量モデル検証
ミドル2128GB2TB(1TBx2)Gemma2 27B など本格運用(要約、翻訳等)
ハイエンド2256GB4TB(2TBx2)Llama 3.x(70B)大規模DX施策、研究開発

オフラインセミナー開催のご案内

本ソリューションの導入を検討している企業・研究機関やメディア、システムインテグレーターの皆さまを対象に、オフラインセミナーを開催予定です。実機デモでノーコードGUIを用いたフルファインチューニング手順の実機デモンストレーションなどを直接ご覧いただけます。

日時・場所については、後日当社ウェブサイトにてご案内いたします。

用語説明

  • DX(デジタル変革)
    業務プロセスやビジネスモデルをIT技術で根本的に変革し、新たな価値や競争力を創出する取り組み。
  • LLM(Large Language Model)
    大規模なデータをもとに学習した言語モデル。LlamaやGemma2などが有名で、テキスト生成を中心とした高度な自然言語処理が可能。
  • フルファインチューニング
    モデル全体を再学習し、ドメイン固有の知識を深く内在化する手法。精度が高くなる一方、GPUリソースを多く要する。
  • aiDAPTIV+
    PHISON社が開発したVRAM補完技術。GPUのメモリ容量を超える大規模モデルも、システムメモリやSSDを活用することで学習を実行可能。

会社概要

HPCシステムズは、ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)分野のニッチトップ企業です。

HPC事業では、科学技術計算用高性能コンピュータとシミュレーションソフトウェア販売、科学技術計算やディープラーニング(深層学習)環境を構築するシステムインテグレーションサービス、シミュレーションソフトウェアプログラムの並列化・高速化サービス、計算化学ソフトウェア、マテリアルズ・インフォマティクスのプログラム開発・販売、受託計算サービス・科学技術研究開発支援、創薬研究開発や素材・材料研究開発分野向けサイエンスクラウドサービスをワンストップで提供しています。

CTO事業では、顧客の用途、課題をヒアリングしながら、価格・性能・品質・高低温・防塵・防水・静電対策・過酷な環境に対する高耐 久性など多種多様の対応が求められる、工場生産設備・製造装置・検査装置、制御機器や交通インフラ、自動運転、リテール店舗などのコントローラーとしての産業用コンピュータやエッジコンピュータの仕様提案から開発、生産、保守サポート、長期安定供給を実現しています。

所在地:東京都港区海岸3丁目9番15号 LOOP-X 8階

  • 設  立:2006年7月3日
  • 資本金: 資本金:2億3,019万円(2024年9月30日時点)
  • 代表者:代表取締役 小野 鉄平

 

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