cubegen

Gaussianにはフォーマット型チェックポイントファイルのデータからcubeを生成する(Cubeキーワードに相当),スタンドアローン(単体で動作する)のユーティリティがあります。このユーティリティはcubegenという名前で,次のような構文をとります:

cubegen memory kind fchkfile cubefile npts format

パラメータは全てオプションです。 必要に応じてfchkfileの入力が求められます。デフォルトのコマンドは次の通りです:

cubegen 0 density=scf response-to-prompt test.cube 0 h

各パラメータは(大文字と小文字は区別しません)次のような意味を持ちます:

memory
確保する動的メモリ量(ワード単位)。この値を0にすると,マシンごとのデフォルト値を使います。

kind
生成するcubeのタイプを指定するキーワード:


MO=n: n番目の分子軌道。軌道番号の代わりに,Homo, Lumo, All, OccA (全アルファ占有軌道), OccB (全ベータ占有軌道), Valence (全価電子軌道), Virtuals (全仮想軌道) といったキーワードを指定することもできます。

Density=type: 指定したタイプの全電子密度

Spin=type: 指定したタイプのスピン密度(αとβ電子密度の差)

Alpha=type: 指定したタイプのアルファスピン密度

Beta=type: 指定したタイプのベータスピン密度

Potential=type:  指定したタイプの電子密度を用いた静電ポテンシャル

typeキーワードには使用する単一電子密度(Densityキーワードで有効なもの:SCF, MP2, CI, QCI等,ただしCurrentはサポートされていません)を1つだけ選んで指定します。

Gradient: 電子密度とグラジェントを計算します。

Laplacian: 電子密度のラプラシアン(∇2ρ)を計算します

NormGradient: 各点で電子密度グラジェントのノルムを計算します。

CurrentDensity=I: 磁場存在下(GIAO)での電子密度の大きさ,ここで I は適用する磁場の方向(X, Y, Z)です。

ShieldingDensity=IJN: 磁気遮蔽密度。I は適用する磁場の方向(X, Y, Z),J は誘導場の方向(X, Y, Z),N は遮蔽密度(GIAO)を計算する核の番号です。

fchkfile
フォーマット型チェックポイントファイルの名前。指定されなかった場合にはファイル名の入力を求められます。

cubefile
出力cubeファイル名。 指定されなかった場合はtest.cubeがデフォルトです(すわわち,チェックポイントファイル名を指定してユーティリティを実行しないと,デフォルトcubeファイル名を変えることができません)。

npts
cubeでのサイドごとの点の個数。 この値を0にすると,デフォルトになり,803個の点をプログラムによって自動的に生成された長方グリッド上に均等に分布させます(必ずしもcubeではありません)。nptsを正の値にすると,同様に「サイド」ごとの点の数になります。例えば,100と指定すると,1,000,000 (1003)点のグリッドになります。

この値を-2, -3 and -4にすると,キーワードCoarse, MediumFineに対応し,それぞれ3点/Bohr, 6点/Bohr,12点/Bohrの値になります。nptsを-5以下の負の値にすると,グリッド内の点間をnpts*10-3 Åとします。

この値を -1にすると,インプットストリームからcube指定を読み込みます。そのフォーマットは次の通りです。

IFlag, X0, Y0, Z0 出力ユニット番号と初期ポイント

N1, X1, Y1, Z1
X方向の点の数とステップ幅

N2, X2, Y2, Z2
Y方向の点の数とステップ幅

N3, X3, Y3, Z3
Z方向の点の数とステップ幅

IFlag は出力ユニット番号です。IFlag を0未満にすると,フォーマット型ファイルが生成されます。そうでなければ非フォーマット型ファイルが生成されます。

N1<0にすれば,入力cubeの座標はボーア単位(原子単位)で,そうでなければオングストローム単位で指定したことになります。どちらでも,|N1| はX方向の点の個数として使われます。N2N3はそれぞれYおよびZ方向の点の数を指定です。この3つの軸は指定された値のまま用いられることに注意してください。つまり,これらが直交していなければ,生成されるグリッドは必ずしも長方になりません。

この値を -5 にすると,標準入力から任意の点リストを読み込みます。もしこのインプットを手動で入力する場合,最後にend-of-file(Unixでは ^D )を入力する必要があります。

format
フォーマット型出力ファイルの形式:  hはヘッダを含めることを(デフォルト),n はヘッダを含めないことを意味します。このパラメータは非フォーマット型cubeファイルを生成する場合には無視されます。