MP2
MP3
MP4
MP5
これらの方法のキーワードは,Hartree-Fock計算(一重項ではRHF,多重項ではUHF)の後にMøller-Plesset相関エネルギー補正を,MP2 [21,22,23,25,65]にすると2次までで打ち切り,MP3 [61,66]にすると3次まで,MP4 [62]にすると4次まで,MP5 [64]にすると5次まで打ち切って求めます。解析的グラジエント(勾配)はMP2 [22,23,139,140],MP3,MP4(SDQ) [141,142]で,解析的振動数はMP2 [25]で計算可能です。
MP2で利用可能なアルゴリズム
MP2計算では4つの基本アルゴリズムが存在し,変換された(MO)積分をディスク上に生成するかどうかで異なります。
Semi-Directでは利用可能なだけメインメモリと外部記憶(ディスク)を利用します [23]。これはデフォルトのアルゴリズムです。
Directでは外部記憶を利用せず,積分は変換で必要なたびに再計算されます。
Conventionalは変換された積分をディスクに保存します。これはGaussian 88で唯一利用可能だった方法で,Gaussian 90でもMO積分をディスクに生成するという唯一の方法でした。本当に小規模な計算機システムでない限り,良い選択肢ではありません。
In-coreではAO積分を全て生成してメモリ上に置いておき,外部記憶にそれらを保存せずに使います。
デフォルトでは in-core, direct, semi-directアルゴリズムの中から利用可能なメモリとディスク量に基づいて決められます。利用可能なディスク量はMaxDiskキーワードで指定するか,あるいはルートセクションの中で,もしくは(できれば)Default.Routeファイルで指定することができます。
DirectやSemi-direct MP2や積分変換アルゴリズムの選択とDirectSCF(Gaussian03でのデフォルトのSCFアルゴリズム)の選択とは互いに別です。E(2) の計算や変換はベクトル化で求められる形式が必要であれば成分を再計算します。
MP4のバリエーション
MP4(DQ)を指定すると,2および4電子置換空間のみを用います。MP4(SDQ)では1,2,4粒子置換,MP4(SDTQ)では1,2,3,4粒子置換を含む完全MP4になります。MP4とだけ指定した場合はMP4(SDTQ)を指定したことになります。
MP5における制限
MP5コードは開殻系のケースのみに書かれているので, MP5を指定するとUMP5計算を行います。この方法はO3V3 のディスク記憶量が必要で,CPU時間は O4V4 倍かかります。
内殻固定(FROZEN-CORE)オプション(POST-SCF法)
FC
内殻を相関計算から取り除くことを指定する内殻固定(frozen-core)オプションはこれらのキーワードでも有効です。詳細についてはここの議論を参照してください。アルゴリズム選択オプション(MP2法)
注意点: MP2に対する適切なアルゴリズムは,%MemとMaxDiskの設定に基づいて自動的に選択されます。したがって,以下のオプションはまず必要になりません。
FullDirect
"fully direct"アルゴリズムを強制的に利用します。さらにこのアルゴリズムはSCFに対しても外部記憶を用いません。最低でも2OVN ワードのメインメモリが必要です(O=占有軌道の数, V=非占有軌道の数, N=基底関数の数)。SemiDirect
semi-directアルゴリズムを強制的に利用します。Direct
数種類のDirectアルゴリズムを利用します。 in-core, fully direct, semidirect の中から,メモリとディスク量や系の次元に基づいてプログラムにより選択されます。InCore
in-memoryアルゴリズムを強制的に用います。このアルゴリズムは非常に高速ですが, N4/4ワードのメモリが必要です。普通は,SCF=InCoreと組み合わせて用います。NoInCoreにすると,in-core アルゴリズムを利用しなくなります。
MP2: エネルギー,解析的グラジエント(勾配),解析的振動数。ROMP2はエネルギー計算のみ可能です。
MP3, MP4(DQ), MP4(SDQ): エネルギー,解析的グラジエント(勾配),数値的振動数。
MP4(SDTQ), MP5: 解析的エネルギー,数値的グラジエント(勾配),数値的振動数。
HF, SCF, Transformation, MaxDisk
エネルギー: MP2エネルギーはEUMP2と表記されて,次のように出力されます。
E2= -.3906492545D-01 EUMP2= -.75003727493390D+02
高次のMøller-Plesset法のエネルギーは次のようになります。この例はMP4(SDTQ) 計算の出力です。
Time for triples= .04 seconds. MP4(T)= -.55601167D-04 E3= -.10847902D-01 EUMP3= -.75014575395D+02 E4(DQ)= -.32068082D-02 UMP4(DQ)= -.75017782203D+02 E4(SDQ)= -.33238377D-02 UMP4(SDQ)= -.75017899233D+02 E4(SDTQ)= -.33794389D-02 UMP4(SDTQ)= -.75017954834D+02EUMP3と表示されたエネルギーがMP3エネルギーで,様々なMP4レベル相関がその後に続きます。MP4(SDTQ) の出力は最終行(UMP4(SDTQ)と表示されたもの)にきます。