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Gaussian 09とGaussian 03の比較
Gaussian 09では、Gaussian 03に比べて、振動数計算・MP2計算において、メモリ共有並列での並列性能が3割増しになりました。メモリサイズは並列数に応じて必要ですが、メモリは現在お安く手に入ります。是非、Gaussian 09のご導入を積極的にご検討ください。
性能測定環境
| CPU | Intel®Xeon®CPU X5570 @ 2.93GHz x2 |
|---|---|
| Memory | 24GB |
| OS | Linux |
| Gaussian03 | Rev.E01 |
| Gaussian 09 | Rev.A02 |
測定上の注意点
Gaussian 09からSCF=Tightがデフォルト設定されているのに対し、Gaussian 03ではデフォルトでSCF=Tightになっておりません。したがってデフォルトでは、SCFの収束回数が異なりGaussian 09の方がたくさん収束回数を経ることになります。以下に記載しておりますグラフでは、全ての計算でGaussian 03でもSCF=Tightを指定しております。
Hartree-Fock のシングルポイントエネルギー計算
C20H42 分子を HF/6-31G* でシングルポイントエネルギー計算した際の並列性能は次のとおりでした。
この計算では、Gaussian03とGaussian 09とで、スケーラビリティに差は見られませんでした。
Hartree-Fock の振動数計算
C20H42 分子を HF/6-31G* で振動数計算した際の並列性能は次のとおりでした。
4並列、8並列と並列度が上がるにつれてスケーラビリティが向上しています。 Gaussian 03 の %NProcShared=2 は時間が足らず測定しておりません。
MP2 のシングルポイントエネルギー計算
C20H42 分子を MP2/6-31G* でシングルポイントエネルギー計算した際の並列性能は次のとおりでした。
MP2 では HF の振動数計算よりもさらに並列度が上がるにつれてGaussian 09のGaussian 03に対するスケーラビリティが向上しています。
Gaussian 03/Gaussian 09性能比
これまでの結果を総合すると次のグラフになります。
- HFシングルポイントエネルギー計算ではGaussian03/Gaussian 09の性能差はありません。
- HF振動数計算では8並列でGaussian 09が1.3倍程度Gaussian03より高速です。
- MP2(SemiDirect)のシングルポイントエネルギー計算では並列度が上がるにつれてGaussian 09がGaussian 03より高速なことが顕著になります。
問題点
- Gaussian 03に比べてGaussian 09ではメモリ共有並列実行時に必要となるメモリ量が増加していると考えられますが、実際にどのくらいメモリが必要となるかという正確な値は不明です。
- さらに、メモリ割り当て量(%Mem)がほんの 4MW 違っただけで、5倍も速度が違うという結果が出ています。
- 経験則では、%NProcShared倍+3割~5割増しを確保する必要があります(が、あくまで大雑把な目安とお考えください)。
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