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CUDAでAmberを高速化!

コア数に応じてスピードアップを望めるMD系アプリでは、コア数の多いGPUを使うことで、今までのCPUと比較してさらに速度向上が見込めます。
MD系で日本では特にポピュラーなAmberで、GPU用パッチが公開されていますので、それを試してみました。

ベンチマーク結果 PMEMD(TRPCage = 304 atoms)

パッチ本家サイトに載っているサンプルを試しました。実行環境は次のとおりです。

ベンチマーク実行環境
項目CPU環境CPU+GPU環境
CPUQuad-core Intel Xeon E5540 @ 2.53GHz x 2 (8コア全部を使用)Quad-core Intel Xeon E5540 @ 2.53GHz x 2 (8コアあるが、1コアのみを使用)
GPU使用せずTesla C1060 x 1(Multiprocessor 30個 で Core 240個)
ノード数1
OSCentOS release 5.3 (Final)
コンパイラIntel Fortran Compiler 10.1gfortran
Intel C++ Compiler 10.1gcc 4.1.2
数値演算ライブラリIntel MKL 10.1使用せず
MPIOpenMPI 1.2.9使用せず
CUDA使用せずCUDA release 2.2
ソースコードバージョンAMBER 10 ReleaseAMBER 10 Release + CUDA Patch v0.1

AMBERHOME/test/cuda/ 以下にテスト用サンプルが置いてあるのでそれを真似してインプットを作成しました。

cd $AMBERHOME/test/cuda
mkdir liketheweb
cd liketheweb
cp ../trpcage/* .
vi Run_md_trpcage
(mdinに次が入るように修正し上書き保存)
&cntrl
  imin=0,irest=1,ntx=5,
  nstlim=100000,dt=0.002,ntb=0,
  ntf=2,ntc=2,tol=0.000001,
  ntpr=1000, ntwx=1000, ntwr=50000,
  cut=9999.0, rgbmax=15.0,
  igb=1,ntt=0,nscm=0,
/

測定結果は次の通りでした。

構成Total CPU time [seconds]速度向上率
CPU 8core 109.831.00
CPU 1core + GPU65.061.69

まとめ

パッチ本家サイトで報告どおりの速度向上が見られました。今回GPU高速化対象となっているのは Amber の中でも PMEMD(“Particle Mesh Ewald Molecular Dynamics”) だけですが、それでも絶対的に高い性能が得られることは大きな魅力です。

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